星々の舟 - ルルドルフ春眠日記

ルルドルフ春眠日記

都内で気ままに投資とラノベの感想やらを綴る

星々の舟

   

あらすじ

一つの家族の物語を短編形式で綴られている話

感想

この作者は胸が痛くて切ない話を書かせたら右にでる人はいないと思っている。だが、今作は直木賞受賞作であるのだがどうも短編のせいか幕切れがあっけない。

兄弟なのに恋をしてしまった二人の話も、どうも心情が伝わりにくかった。

恋人のいる男ばかりに恋をする女さえも・・。まあ、たった、一人に愛情を傾け向き合うことが怖いのだ。だから、私は恋人のいる男ばかりと付き合うのだという一文に関しては共感できるものがある。

不倫なんて自分にできるはずがないと思っていたのに気づけ会社の部下と浮気をしていて家庭に居場所があるのに帰りたくない話に関しては、野菜がやたら食べたくなる。

だが、「雲の雫」という話は電車の中だっていうのに少し涙ぐんでしまった。それぐらい、胸が痛い。

このあたりまで読んで気がついた。結末は自分で考えてください系統なんだけど、きっとこの小説はそれが正しいのだと。

文中の重之の「お前はいったい誰のために謝るのだ。もし、自分が楽になりたいから謝るのなら止めておけ。それなら、罪悪感に悩まされながら生きたほうがいい。だが、もしお前がたとえ赦してくれなかったとしてもその人のために謝りたいのなら謝ったほうがいい。」とうい言葉は昔誰かが言ったけな

評価★★★/5

星々の舟 Voyage Through Stars (文春文庫)

星々の舟 Voyage Through Stars (文春文庫)

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