【感想】ニュータウンは黄昏れて

ルルドルフ春眠日記

都内で気ままに投資とラノベの感想やらを綴る

ニュータウンは黄昏れて

   

あらすじ

バブル崩壊の直前に新地の団地を買ってしまい高い金利の住宅ローンにあえぐ話

感想

バス便でしかも郊外でエレベーターがなくて自主管理とかまさに絶対買っては行けない住宅の
見本のような住宅を購入してしまった一家の話。
前半は住宅ローンとそれにまつわる管理の話を息苦しいほどに書いている。
でも、そこに登場する人物はかなりリアルでなかなかコミカルだった。
個人的に何もできないと言いながらも実は一番考えている雪子さんが一番好きだった。
ちぇっかり、後半の市議会議員に担ぎ出して議員報酬を横取りするあたりとか。
中盤は娘の結婚話を主軸に描かれている。
子育てに若干間違った息子でお金に苦労しない人生と言うのもある意味不幸だと思う。
教育ローンを肩代わりした交際相手の借金を返すため田畑を売って500万を貸してくれたおばあちゃんのエピソードとか胸が熱くなってきた。
いろいろな苦労がありつつも最後はみんなそれなりに幸せそうな人生を歩んでいて読了後も素晴らしい。
評価
☆☆☆☆☆/5
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