【感想】七十歳死亡法案、可決

ルルドルフ春眠日記

都内で気ままに投資とラノベの感想やらを綴る

七十歳死亡法案、可決

   

あらすじ

健康保険、年金問題など破綻の危機に瀕する問題を解決するために
70歳を過ぎたら安楽死を選ぶと言う制度が確立する話

感想

「ニュータウンは黄昏て」と言う名著と同じ作者。
どこにでもいる家庭だが70歳死亡法案のせいで生きる気力を失って
日々義理の嫁に辛くあたる歩けなくなった祖母。
優秀な大学を出て銀行に就職したけど人間関係に問題が発生して銀行を退職後
大手に再就職できない長男。
専業主婦生活と介護生活に疲れてしまった母親。
介護生活に巻き込まれそうになって嫌気がさして一人暮らしを始めた長女。
外で働くことを理由に家族を嫁任せにしてしまった父親
登場人物全員が何かしらの問題を抱えていて話し合うことを放棄してしまったがゆえに
ギスギスしている言うストーリー。
遺産の話で普段祖母の介護から遠ざかっているのに光の速さで集合する姿とか
本当にありそうな話で面白い。
こんなにどうしようもないぐらいギスギスしているのに
最後に長男の同級生が登場してうまい具合に話を誘導していく様は胸がスーッとした。
後味が良くって一気に読んでしまった。
評価
☆☆☆☆☆/5
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